2017年12月6日水曜日

【学生記事】ヨハネス・ブラームス





 こんにちは、Schöpfungです。いよいよ私の浅い知識も底をつき、どの作曲家を紹介できるものか、とても悩みました。しばらく考えた結果、とんでもない作曲家を忘れていました。ヨハネス・ブラームス(Johannes Brahms, 1833-1897)です。そういえば彼もドイツの音楽家でした。「ドイツ音楽の三大B(ベートーヴェン、JSバッハ、ブラームス)」と呼ばれる3人のうちの一人である彼は、ベートーヴェンに強い影響を受けています。

 小さい頃から父親に音楽を教わり、ピアノを演奏していた彼は、10歳でステージに立ち、公の前で演奏できる才能を持っていました。演奏業で家計を支えましたが、後に作曲に専念しようと演奏活動はやめてしまいます。作曲に関しては、才能はあったのですが、自己批判が激しく完璧主義であったため自分の作品を捨てたり書き直したりしており、若い時の作品は残っていないようです。その後ヨアヒムというヴァイオリニストを通じてシューマンと出会い、ブラームスの才能に感動したシューマンはブラームスの名を広く知らしめました。ウィーンに移動した彼は、作曲に没頭し始め、高く評価されるようになっていきます。19年かけて作り上げた交響曲第1番は、ウィーンに移動した10年後に完成しています。
 その後もハンガリー舞曲やクラリネット三重奏・五重奏といった後世に残る優れた作品を生み出しましたが、63歳の時ガンで亡くなりました。


 想像ではありますが、ベートーヴェンの交響曲はベートーヴェン以後の作曲家にとってとても大きなものであったと思います。越えようのない壁に見えたのではないでしょうか。それは、今でこそバッハやベートーヴェンと同列で語られるブラームスにとっても巨大な壁だったのでしょう。交響曲第1番に20年近くも歳月をかけているのは、ベートーヴェンを意識していたからでしょう。実際に、ベートーヴェンの10番目の交響曲だ!と言われるなど、ベートーヴェン的な曲作りで高い評価を得た名曲です。今回は、この交響曲第1番を紹介しようと思います。





 ブラームスの交響曲第1番、ヘルベルト・フォン・カラヤンがベルリンフィルを指揮した演奏です。この迫力は並大抵ではないですね。ベートーヴェンくさいぞ!と思える部分はたくさんあり(というか曲全体がベートーヴェンくさいが)、第一楽章から第四楽章までの流れもベートーヴェンに似ています。最初は暗く、後半は明るめな感じでしょうか。私は第四楽章のある部分がとても好きなので、そこを今回の必聴ポイントにしようと思います。動画の3220あたりからのメロディーです。もう6年以上聴き続けていますが未だ飽きない、綺麗すぎるフレーズ。よしんば世界2位だったとしてもバッハが世界一のメロディーを書いた、と私は個人的に思っています(異論はあって当然ですが)。ですが、これまで私が聞いた全ての音楽の中から、一番美しいと思ったメロディーはどれかと問われたら、私はブラームスの1番のこの部分だと答えるでしょう。そのくらい好きなところです。
 さらにこの後、このメロディーが変化して曲が大きく展開されます。迫力もあり、綺麗さもあり、まとまっていて掴みやすい。ぜひ、クラシック入門にいかがでしょうか?

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